SPAN®とは
- SPAN®(スパン;Standard Portfolio Analysis of Risk)とは、シカゴ・マーカンタイル取引所(Chicago Mercantile Exchange:CME)が1988年に開発したリスクベースの証拠金計算方法及びシステムであり、現在、世界の主要先物・オプション取引所・清算機関で採用されています。JSCCでは、CMEとライセンス契約を結び、CMEが開発したオリジナルのSPAN®を用いて証拠金の計算を行っております。
- SPAN®では、商品毎に個別に証拠金を計算するのではなく、保有するポートフォリオ
(先物・オプション取引口座)から生じるリスクに応じて証拠金を計算するので、
(1)限月間ポジションのリスク相殺
が可能となります。このため、一般的には、個々の商品に対して個別に証拠金を設定する場合に比べて、ポートフォリオ全体に対する証拠金所要額は減少するものといえます。
(2)先物とオプションのリスク相殺
(3)異なる商品間のリスク相殺
※ 保有するポジション(建玉)によっては、これに当てはまらないケースも有ります。また、どのくらい証拠金が減少するのかも保有するポジションにより異なりますのでご留意ください。
SPAN®を用いた証拠金の計算方法
- SPAN®で算出した証拠金の所要額は、そのポートフォリオから発生する翌日1日分の予想損益額(SPAN証拠金額)に、ネット・オプション価値を考慮した額となります。
証拠金所要額 = SPAN証拠金額 - ネット・オプション価値の総額
- SPAN証拠金額
理論上相殺できる損失額を差し引いて、相場の上げ下げ等により、ポートフォリオ全体で損失する可能性のある金額です - ネット・オプション価値の総額
ネット・オプション価値の総額は、オプションが権利行使された場合等に生じるリスクをカバーするために考慮するもので、買いオプションの価値の総額から、売りオプションの価値の総額を差し引くことによって求めます。
買いオプションの価値とは、オプションを転売し又は権利行使を行った時に受け取れる金銭の額に相当し、売りオプションの価値とはオプションの買戻しを行う又は権利行使の割当てを受けたときに支払う必要がある金銭の額に相当します。
したがって、ネット・オプション価値の総額が正の額である場合には、「SPAN証拠金額」から「ネット・オプション価値の総額」を差し引くこととなり、また、ネット・オプション価値の総額が負の額である場合には、「SPAN証拠金額」に「ネット・オプション価値の総額」を加えることとなります。
- より詳細なSPAN証拠金の計算方法については、以下のファイルをご参照ください。
| SPAN計算方法の解説 | ![]() |
- ネット・オプション価値の計算に使用するオプション清算値段については、以下のファイルをご参照ください。
| オプション清算値段の算出情報 | ![]() |
証拠金の計算例
例1 ある投資家のポートフォリオがTOPIX先物6月限月取引の売り5単位と買い10単位、同9月限月取引の売り5単位と買い10単位であれば、SPAN®では、次のように証拠金所要額が計算されます。
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ポートフォリオ TOPIX先物 6月限 9月限 売 買 売 買 5 10 5 10 同一限月内でのネットポジションは、以下のとおりとなります。
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限月内ネットポジション 6月 9月 売 買 売 買 - 5 - 5 限月間(6月限月と9月限月)でのネットポジションは、買いポジションの10単位となります。
ここで、SPANパラメーターは以下のように仮定します。プライス・スキャンレンジ:50万円
1単位あたりの証拠金所要額は、当該商品のプライス・スキャンレンジとなりますので、この場合、50万円を10単位に乗じます。つまり、50万円×10単位=500万円が証拠金所要額となります。
例2 ある投資家のポートフォリオがTOPIX先物6月限取引の売り5単位と買い10単位、同9月限月取引の売り3単位であれば、SPAN® では、次のように証拠金所要額が計算されます。
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ポートフォリオ TOPIX先物 6月 9月 売 買 売 買 5 10 3 0 同一限月内でのネットポジションは、以下のとおりとなります。
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限月内ネットポジション 6月 9月 売 買 売 買 - 5 3 - 限月間(6月限月と9月限月)でのネットポジションは、
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限月間ネットポジション 6月 9月 売 買 売 買 - 2 - - となり、商品内スプレッド数(限月間で相殺可能な売りネットポジションと買いネットポジションの組合せの数)は、
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商品内スプレッド数 6月 9月 売 買 売 買 - 3 - となります。
ここで、SPANパラメーターは以下のように仮定します。
プライス・スキャンレンジ:50万円
1ネット・デルタあたり商品内スプレッド割増額:5万円この場合、証拠金所要額は限月間ネットポジションにプライス・スキャンレンジを乗じたものに、商品内スプレッド数に1ネット・デルタあたりの商品内デルタスプレッド割増額を乗じたものの和となります。つまり、50万円×2単位+5万円×3単位=115万円となります。
より詳細な計算例につきましては、以下のファイルをご覧ください。
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証拠金所要額計算例 
SPAN® に関するFAQ(Frequently Asked Question)
- TOPIX先物取引の売り(買い)ポジションを持っているのですが、SPAN証拠金はどのように計算されますか?
Ans.単一限月の売り(買い)ポジションのみを保有し、オプション取引を行っていない場合には、当該商品のプライス・スキャンレンジにポジション(単位)を掛けたものが証拠金所要額となります。
- プライス・スキャンレンジ(1単位あたりの証拠金所要額)はどのように決定されますか?
Ans.プライス・スキャンレンジは、対象商品の過去24週間の価格変動(清算値段の前日比)のうち、全体の99%をカバーできる値の中で最小の数値としております。
- 自分でSPAN証拠金を計算したいのですが。
Ans.SPAN証拠金の計算には、JSCCが日々公表するSPANリスク・パラメーター・ファイルと先物・オプションの建玉情報が必要です。これらのデータをパソコン用のソフトウェアであるPC-SPAN®等に入力することで、証拠金所要額の計算結果が出力されます。
- 東証のTOPIX先物取引と大証の日経225先物取引との間で商品グループ割引は認められますか?
Ans.顧客の口座は取引所毎に設定されますので、証拠金額も取引所毎に計算されます。したがって、TOPIXと日経225間での割引は認められません。
SPAN®及びPC-SPAN®は、CME(Chicago Mercantile Exchange)に登録された商標です。SPAN®に関する全ての権利はCMEが所有しており、JSCCはその使用承諾を受けています。CMEは、いかなる者もしくは団体によるSPAN®の利用について、一切の責任を負いません。














