国債店頭取引証拠金

国債店頭取引に係る当初証拠金

JSCCでは、国債店頭取引に係るエクスポージャーをカバーするために、当初証拠金及び変動証拠金の預託を求めています。

<各証拠金の概要に関する説明はこちら>

この内、当初証拠金は、①時価変動リスクをカバーするための当初証拠金額(Post Offset Margin Amount、POMA)、②資金決済(Funds Only Settlement、FOS)不履行リスクをカバーするための当初証拠金額、③レポレート変動リスクをカバーするための当初証拠金額及び④マーケットインパクトチャージから構成され、それぞれの算出方法は以下のとおりです。
(※)2016年12月30日現在の全清算参加者の当初証拠金所要額は7,901億円。

①時価変動リスクをカバーするための当初証拠金額(POMA)
POMAは、デルタ法により計算されます。具体的には、当日の計算時点の国債店頭取引のポジションについて、過去の一定期間における価格変動と銘柄間の相関に基づきポジションから生じるリスク額を計算します。計算に用いるパラメータは、参照期間は250日、信頼水準は99%、保有期間は3日としています。
また、日中に国債店頭取引のDVP決済が進捗することによるポジション量の変化を反映させるため、同様の計算により日中の決済完了時点のPOMAを計算し、これを調整POMAと呼んでいます。
さらに、過去の大きな相場変動やポジション変動を反映するため、過去の一定期間において算出したPOMAの上位一定割合の平均値を計算し、これを平均POMAと呼んでいます。
また、POMAの計算には銘柄間の相関を用いていますが、過剰な相殺を防止するため、相殺前のリスク額の一定割合を、下限額として計算しています。
時価変動リスクをカバーするための当初証拠金額の決定には、これらの、POMA、調整POMA、平均POMA、又は下限額のうち、最大の値を採用します。
②資金決済(FOS)不履行リスクをカバーするための当初証拠金額
FOS不履行リスクをカバーするための当初証拠金額は、清算参加者が破綻した場合に変動証拠金や国債証券の利金授受を含むFOSが履行されないことにより生じる損失をカバーするための額として算定されます。具体的には、過去の一定期間における資金決済金額の上位一定割合の平均値を算定します。
③レポレート変動リスクをカバーするための当初証拠金額
レポレート変動リスクをカバーするための当初証拠金額は、破綻した清算参加者のポジション処理においてレポ取引を約定することで発生するレポコストをカバーするための額として算定されます。具体的には、国債店頭取引のポジションを再構築するためのレポ取引の金額に、JSCCが想定するレポレート変動幅を乗じたリスク額に基づいて算定されます。実際のレポレート変動リスクをカバーするための当初証拠金額の決定には、時価変動リスクをカバーするための当初証拠金額と同様に、上記リスク額、上記のリスク額の過去の一定期間の上位一定割合の平均値、又は下限額のうちの最大の値を採用することとしています。
④マーケットインパクトチャージ
マーケットインパクトチャージは、破綻した清算参加者のポジション処理において発生する市場流動性リスクをカバーするための額として算定します。具体的には、国債証券の種別、年限、残存年数の区分ごとに、清算参加者へのマーケットサーベイに基づいて設定されるアスク・ビッド幅を設定し、これにポジションの金利感応度を乗じて算定します。

<計算に使用するマーケットデータ>

原則として、計算日の翌日(休業日に当たるときは、順次繰り下げます。)付で日本証券業協会が発表する売買参考統計値に基づき決定します。

<当初証拠金の割増制度>

  • 信用状況に応じた割増し
    JSCCは、国債店頭取引清算参加者の信用状況に鑑みJSCCが必要と認める場合には、信用状況に応じて当初証拠金の割増しを行うことができます。
    詳細については、『国債店頭取引清算業務に関する業務方法書』第29条の2及び『国債店頭取引に係る当初証拠金所要額の割増について』を参照ください。
    <国債店頭取引清算業務に関する規則>